exhibition

展覧会

イベント参加 | 青花の会 工芸祭2020

日時|2月14日(金)17-20時 *青花会員と御同伴者のみ
   2月15日(土)11-20時
   2月16日(日)11-17時

工芸青花(新潮社)主催の「青花の会 工芸祭2020」に参加いたします。

工芸青花(新潮社)主催のイベント「工芸祭2020」は、うつわノート 松本武明さん、Gallery SU 山内彩子さん監修の現代工芸のギャラリーのイベントです。今回は「『生活工芸』以後の工芸」というテーマで12のギャラリーが集まります。
水犀のテーマは「trigger(引き金)」です。枠を超えた作品を自分の生活に取り入れることで生まれる喜びの引き金になりたいと思っています。みなさまのお越しをお待ちしています。

以下、推薦してくださったうつわノート 松本武明さんの水犀の紹介文です。

生意気なことを言いますが、新しいギャラリーが出来ると、およそそこがどういう系譜上にあるか、企画内容、展示品、取り扱い作家、空間デザインなどから読み取ることができるのですが、2019年にオープンした蔵前の「水犀」は、それが摑めず、忽然と現れた印象がありました。生活工芸的な流れとは明らかに距離があり、美術工芸、伝統工芸の保守的立ち位置でもない。強い個性、強い表現の作家を主に紹介しながら、洗練された空間と写真(ウェブサイト等)で時代にフィードバックする。この不思議感はどこから来ているのだろうという個人的興味がまずありました。

主宰は進藤尚子さん(1963年生れ)と光本貞子さん(1965年生れ)。二人とも以前は広告業界で写真や制作の仕事をしており、バブル絶頂期から崩壊後まで、時代の浮き沈みをマスメディア側の立場で経験してきました。そうした経歴からすれば、本来ならマスメディア的マーケティングに基づき、いまどきの工芸市場に参入してもおかしくないのに、なにゆえニッチな「ここ」に挑むのか? いや、もしかしたらいずれ「ここ」が生活工芸や伝統工芸を上回る潮流になるという読み、彼女たちの慧眼なのか。従来とは違う、工芸ギャラリーの新しい在り方が示されるはずです。

展示テーマの「trigger」について。工芸は実用品なので、機能や価格といった形而下的要因で評価される一方、時に得も言われぬ感情を生起させることがあります。水犀の掲げるテーマ「トリガー(引き金)」は、そうした形而上的、情緒的側面を問うもの。日頃紹介している個性の強い作品群も、形而下的な機能では捉え切れない感情、理念を追求する作り手たちによるものでしょう。そこには既成の枠組、好みを超えて人を惹きつける情動があり、社会の論理とは無縁の力強さに心打たれます。(松本)


水犀ブース出品作家紹介


川井ミカ子

川井ミカコ KAWAI Mikako

大学で、美術の基本を学んだ後メキシコ留学。焼物、木、鉄など複合素材の作品で、現代美術家として、国内はもとより、ハワイ、韓国、ドイツ、イギリスなどで個展、グループ展多数開催。店舗デザイン、公共造形プロデュースなど幅広く活動。また、いろんなジャンルの人とのユニット作品展も積極的に展開している。
混沌とするカテゴリーというところに居場所を求めている。

制作は日常を切り離しては成立しません。
作品は私自身の生活に密着したものになるのは当たり前だと思っています。
それがどんなふうにカテゴライズされるのかは重要な事ではありません。
作るのが好きかどうかはわかりませんが、
そこでしか表現できない事があると思いながらずっと制作してます。
金憲鎬

金憲鎬 KIM Hono

1958年 愛知県瀬戸市生まれ
愛知県窯業高等職業訓練校を終了後、瀬戸の窯元に勤める
国内外にて個展、グループ展多数開催

つくるよろこびがあれば良い。
それが元だと思うのです。
佐古馨

佐古馨 SAKO Kaoru

1958年 大阪府生まれ
1982年 近畿大学農学部卒
2年間の石垣島生活を経て美術に目覚め、絵画・版画・彫刻の制作を始める。ニューヨークで個展も。
2005年 I.M.A.(imagination material accident)の工房名で家具・木の器の製作も開始。現在も立体造形作家、木工作家として関西を中心に活動している。

奈良の田舎でヒッソリ器を気ままに、工芸のビジョンなど考えたことなく、好きか嫌いかだけで作ってきたわけです。
澤田麟太郎

澤田麟太郎 SAWADA Rintaro

2007年 多摩美術大学美術学部工芸科陶コース卒業 東京都昭島市を拠点に活動
2012年 作家活動休止
2018年 岩手県釜石市に移住 活動再開
受賞歴
2019年 第55回神奈川県美術展 奨励賞

陶の魅力は外装の色彩や線、質感、陰影の美しさだけではなく、使用することから生じる所作や痕跡、空間、満たされた器の量感が混在されて完成するものです。
その完成形を目標にして、まずは器を使用し満たす事に従事してみる。
その作業から見えてくる感覚、身近にある色と質感を織り交ぜながら、置物としての陶ではない満たされた調度へと転換させるということを行なっています。
塩谷良太

塩谷良太 SHIOYA Ryota

1978年 東京都生まれ 2019年 9月 個展 川越市立美術館 タッチアートコーナー 川越/埼玉
2016年 9月 茨城県北芸術祭  道の駅「かわプラザ」 常陸大宮/茨城
2014年11月 世界とつながる本当の方法 ~みて・きいて・かんじる陶芸~ 岐阜県現代陶芸美術館 多治見/岐阜
2012年 6月 個展 Prioria di San Lorenzo, Montelupo Fiorentino モンテルーポ/イタリア
2007年12月 工芸館開館30周年記念展 工芸の力-21世紀の展望 東京国立近代美術館工芸館   他

作品と対峙する各々のうちに固有の情景を喚起させることができたらと造形しています。
私たちを生かしているのは、実用として価値付けられるものや受動的な娯楽だけではなく、各々が能動的に心に浮かべるリアリティーではないでしょうか。
私の作る作品が、人の傍に在って、目にする度に新たなリアリティーを誘うものであって欲しいと願っています。
日置哲也

日置哲也 HIOKI Tetsuya

1976年 岐阜県各務原市生まれ
2001年 岐阜県立多治見工業高校専攻科卒
2018年 実験的素材研究バンド「monolith&soilmans note」結成。
カネ利陶料の代表として、精土業を営む。

実験、気付き、継続。その繰り返し。
続ける事が救いでもあり、力でもある。と最近思う。
毎日を精土業に身を置き、産業と個人。土と原料を常に近くで感じている。膨らみきった時代が終わろうとする中で、土の手仕事を繋ぐ事ができるのだろうか。と。
藤岡貢

藤岡貢 FUJIOKA Mitsugu

1977年 大阪生まれ
1998年 大阪美術専門学校 美術工芸学科陶芸専攻 卒業
1999年 大阪美術専門学校 芸術研究科陶芸専攻 終了 舞洲陶芸館(大阪)に研修生として入館、以降三年間勤務
2001年 朝日現代クラフト展 入選、(’03 ‘05 ‘07)
2002年 朝日現代クラフト展 奨励賞 受賞
2006年 出石磁器トリエンナーレ 入選
2015年 秀明文化基金賞 受賞 現在、滋賀県信楽町にて制作

磁土・陶土を成形しシャープな形を削り現す。
素材を揺り動かし、近づけ遠ざけ、
絶好の距離を焼きはかり制作しています。
藤信知子

藤信知子 FUJINOBU Tomoko

1988年 大阪府出身
2010年 京都精華大学芸術学部素材表現学科陶芸専攻卒業
2011年 トーキョーワンダーウォール 立体・インスタレーション部門 入選
2012年 京都美術・工芸ビエンナーレ2012 入選 京都精華大学大学院芸術研究科博士前期課程陶芸専攻修了

私は難しく考え過ぎず、手に取った方が笑顔になれるような、楽しくユーモア感じる陶芸制作を信条としています。
もちろん、高尚な説明があってこそ陶芸を楽しめるという人もいるでしょう。
しかし、私は真っ白の感性に訴えていきたい。私の作品を、お客様が手に取り笑顔でお話ししてくださる。この時こそ私が作品に向き合ってきて本当に心から良かったと思える瞬間なのです。
藤本玲奈

藤本玲奈 FUJIMOTO Lena

1983年 三重県伊勢市生まれ
2003年~ 渡英後 制作活動をはじめる
2007年 ロンドン芸術大学 ロンドンカレッジオブコミュニケーション卒業
2011年~ 自然からのインスピレーションをもとに、ペインティング、立体など形態に捉われない作品を制作

うえしたさゆうまえうしろ、あべこべで、
いいわるいすききらいもあべこべだ。
おもてもうらもどっちも正面
いまに至り、いまに居る。

イベント概要

日時|2月14日(金)17-20時 *青花会員と御同伴者のみ
   2月15日(土)11-20時
   2月16日(日)11-17時
会場|BOOTLEG gallery
   東京都新宿区改代町40(神楽坂/江戸川橋)
見料|500円 *青花会員は無料
主題|「生活工芸」以後の工芸
監修|松本武明(ギャラリーうつわノート)
   山内彩子(Gallery SU)
出展|翫粋(京都)
   ギャラリーうつわノート(埼玉)
   水犀(東京)
   cite’(広島)
   GALLERY crossing(岐阜)
   Gallery NAO MASAKI(愛知)
   Gallery SU(東京)
   NOTA_SHOP(滋賀)
   OUTBOUND(東京)
   pragmata(東京)
   SHOP & GALLERY YDS(京都)
   toripie(京都/大阪)
主催|新潮社青花の会”

詳細は工芸青花ホームページをご覧ください。 https://www.kogei-seika.jp/seikafes/kogei2020.html >>